現在の東京市場は、日銀の植田総裁発言を受け年内利上げ期待が後退したこと、そして急速な円安進行が追い風となり、日経平均株価は大きく上昇しています。特に、好決算を発表した銘柄に買いが集中。JTは特買いスタートとなり、半導体関連や値嵩株が指数を押し上げています。一方で、決算内容が悪かった野村不動産や日産は、下方修正発表を受けて大きく下落しています。造船銘柄は、一部下落が見られます。
市場の牽引役となっているのは、やはり半導体関連銘柄です。レーザーテックは、前日からの勢いを引き継ぎ、大幅な気配高となっており、個人投資家からも熱い視線が送られています。テクセンドも買い増しのチャンスを伺う声がある一方、期待通りにはいかない展開も示唆されています。OLCは、猛暑と万博の影響で決算が悪化するとの読みでショートを持ち越した投資家がいたものの、予想に反して大幅高となったようです。日立は、データセンター関連の好調が寄与し、純利益の22%増への上方修正を発表しています。
当面は、円安基調が続くと見られ、輸出関連株や素材株などが引き続き支援される可能性があります。日銀の金融政策見送りによる利上げ期待の後退も、市場にとってはポジティブに作用しています。ただし、米ハイテク株安の余波や、決算内容の精査が進むにつれて、個別銘柄の選別はより重要になるでしょう。短期的なボラティリティの高さにも注意が必要です。